汐風の町 直江津中央商店街
「あいもの」は、相物・合い物・間物・四十物などとも書き、一般に塩魚類の総称のこと、または鮮魚と干物の中間の汐魚のことをいう。アジやカマス、ホッケ、カレイ、イカなど四十種類ほどあることからこの字をあてたらしい。北前船の寄港地であった直江津にほ、かつて「四十物屋」(あいもんや)が軒を連ねていたという。
往時の港町を思い浮かべながら、「あいもの」を豊富に取りそろえた「あいもの祭り」。ミネラルとカルシウムたっぷりの良質な地魚・北海の魚の「あいもの」大廉売や、その場で炭火焼きでいただくコーナーもあり。お楽しみは商店街のスタンプラリー。参加53店がすべて違う魚の絵が入ったスタンプを用意。豪華景品をゲットしよう!
直江津に生きた幕末明治の和算家
こばやし ひゃっぽ 1804~1887
小猿屋の農家に生まれた小林百哺は、幼児から今町の神童と呼ばれ、特に数学に秀でた。27、32、40歳と京都に三度出て、天文・算学・測量等を学び、直江津でそろばん塾を聞いて子弟を教えた。門人は晩年には5000人余りに及んだという。
この小林百哺の企画展を百哺がそろばん塾を開いた場所(元・柿村書店)にて開催。郷土の教育力向上に努めた先人の功績を訪ねてみたい。
直江津にゆかり、北海道開拓の父
Edwin Dun 1848~1931
アメリカオハイオ州に生まれ、明治6年、北海道開拓使の一員として来日。札幌農学校で農業指導者として活躍、後に駐日米国公使に就任した。現在、真駒内農学校跡には「エドウィン・ダン記念館」が置かれ、今でも北海道開拓の父、北海道畜産の父、そして近代競馬の父として名高い。
この偉人、実は直江津と緑が深い。
明治33(1900)年、当時の石油ブームに着眼し、直江津に東洋一のインターナショナル石油精製工場を設立。約7年間直江津で過ごした。当時直江津小学校に在籍した子息・ジェームスは後に音楽家となり、直江津小学校の校歌を作曲したことでも知られている。
このエドウィン・ダンにちなみ、11月3日、直江津駅前「まちなか市座」にて「エドゥイン・ダン・フェア」を開催。ダンゆかりの北海道のおもしろ物産展や、ダンが生きたアーリーアメリカンの魅力満載の「USAカジュアルウェア・アウトレットセール」など多彩な催しが開かれる。
右図は「互の市」が好評の直江津まちなか市座。フェアはここで開催される。
『直江の津』つながりと、まじわり 説教浄瑠璃コンサート
「みなと-かわ-街道(鉄道)の物語が残る直江津で、豊かな歴史や文化を感じとってほしい」と、直江津まちづくり協議会はさまざまな町おこしのイベントを企画。11日9日(土)には、土蔵作りの寺院・真行寺を会場にした「説経浄瑠璃コンサート」が行われ、「安寿と厨子王」で知られるさんせう太夫が東京都無形文化財保持者・岩松若太夫により演奏される。開演は昼の部13:30~と夜の部18:30~の2回。
左図は船見公園(日本海)と関川を見渡す位置に設置された安寿と厨子王の供養塔。